聖書の新約聖書において、イェシュア(イエス)は深い霊的真理を伝えるために頻繁にたとえを用いています。その中で、からし種にまつわるたとえは「からし種のたとえ」(マタイ13:31-32)として知られています。
このたとえは一見、戸惑わせるようなものかもしれません。からし菜をご存知の方は、からし菜が高さ20~50cmに成長する茂みであることをご存じでしょう。人々は通常、雑草を取り除くために熱心に働きますが、意図的にからし種を蒔くことはありません。しかし、このたとえでは、イェシュアは意図的にからし種を蒔く人のことを語っているのです。では、このたとえ話を通して、イエス様は神の国について何を教えようとしているのでしょうか。
私がここから連想するのは、ある女性が小麦粉にイースト菌を混ぜたところ、小麦粉全体が膨らみパンとなるというイースト菌のたとえ話(ルカ13:20-21)です。天の御国は、地球全体に広がり満ちる、という驚くべき自然な能力を持っているのです。
このたとえ話の中で、イェシュアはからし種を木と呼んでいます。私たちはからし種は茂みであることを知っています。しかし、エゼキエル書17章23節では、イスラエル王国は鳥の隠れ家となる木と預言されています。同様にダニエル書では、ネブカデネザルの王国が地の果てから見える壮大で強大な樫の木として描かれています。大きくたくましい木は、王族、権力、強さを象徴しています。
イェシュアはこの用語を用いて王国を定義しているのですが、一般に理解されているような地上の王国ではありません。第二神殿時代、イスラエルの人々はローマ帝国からの贖いと救済を期待していました。しかし、イェシュアが来られたのは、それとは異なる王国を築くためだったのです。その王国は、主に人々の心の中で起こり、2千年の間、さまざまな民族や部族の間に熱狂的に広がりました。
神の国の種が、日本の地においても力強く広がっていくことを祈ります。今、ユダヤ人と日本人のために、一致団結して祈りましょう。そうすることで、私たちの主が言われた言葉が実現するからです。「互いに愛し合うならば、それによって、あなたがたが私の弟子であることを、だれもが知るであろう」ヨハネ13:35
これが主の初臨でした。再臨の時には、主は全地の王として戻って来られ、すべてのひざが主の前にひれ伏し、すべての舌がイェシュアが主・メシアであることを告白するようになります。
からし藪(やぶ)で埋め尽くされた畑の写真を添付します。
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